こんなソウル・デュオを。
Grey & Hanks – Dancin’ (1978年)
Grey & HanksはLen Ron Hanks (レン・ロン・ハンクス) とZane Grey (ゼイン・グレイ)の男性デュオ。シカゴ出身でL.A.で活躍した、ソングライター・チームとしても名の知れた存在で、Tavares, Ebonys, Jean-TerrellやBreakwater等このブログに登場して来た多くのアーティスト達に曲を提供(MFSB等でお馴染みのフィリーの重鎮アレンジャー、Bobby Martin / ボビー・マーティンのプロデュース作に提供曲が多く、フィリーな人脈が見え隠れします)。
そんなふたりなのでとにかくイケてる曲が多い。僕は特にこの「Dancin’」が収録されている1st.アルバム「You Fooled Me」が大好き。捨て曲の無いとはよく言いますがそのまんまの1枚。しかも80年代かと聞き違う程クリアで抜けてくる質感のアルバムで、それもそのはず、クレジットを眺めるとホーンズはThe Phoenix Horns (フェニックス・ホーンズ / E.W.&F.のホーンセクションです)、ストリングス・アレンジにはThe Soulful Strings等で知られるRichard Evans (リチャード・エバンス)が参加していたりと、当時のフィリー~シカゴ~LAソウルの良いとこどりの1枚でもあるんですね。
Grey & Hanks – You Fooled Me (1978年)
ソウル好きの皆様に同様の方多しとは思いますが、そんなスタッフ・クレジットの重箱の隅をのぞいてどんな出会いで参加しているのかなんて想像するのも、ホント音楽の楽しみです。あ、そういえばTimmy Regisfordもこのアルバムの「Gotta Put Something In」をPlayしたりしてました。
同じくThe Phoenix HornsやTom Tom 84、さらにはギターにAl Mckay、ストリングス・アレンジにBen Wrightなんて、ホント初期E.W.&F.人脈を迎えまくった2ndアルバム「Prime Time」(もっと書くとマスタリングもE.W.&F.でもお馴染みのワールド・フェイマスBernie Grundman!! フィリー系プロデューサーDexter Wanselも参加してました)も名曲多しなんですが、ちょっとアレンジがアーバン/AORっぽくなって行ってて、全体的に腰高なサウンドと共に個人的には少々残念。
Grey & Hanks – Prime Time (1981年)