さらに続けてDavid Byrneが音楽を手掛けたバレエ“The Catherine Wheel”の事なんかを書こうと思いましたが、流石に1アーティストで長すぎるかと思い直し、またの機会に(しかしそれほどDavid Byrneは特別でした。David Byrne、今野雄二、沼田元気とかみんな顔の皮膚が薄い系男が人気の時代でした)。
今夜はそんな時代に相応しいパフォーマンス・アーティスト/ゲージツカ?として一気に話題になったこの方をご紹介いたします。
Laurie Anderson。
簡単に経歴を書くと1947年シカゴ生まれ.7歳からバイオリンを始め’66年ニューヨークに移りバーナードカレッジで美術史を学ぶ(後にコロンビア大学大学院で彫刻を学ぶ)。その後、美術史講師を務めると同時に美術評論を手がける.’72年バイオリンを使った初めてのパフォーマンス・アーティストとしての活動を始める。エレクトロニックなループ感覚とスポークン・ワードを組み合わせた斬新な音楽性が、一躍注目を浴び、’81年シングル「オー・スーパーマン」(O Superman)が英国ヒットチャートで2位になり,世界的に名を知られる。NYを拠点とし自作の楽器,CG,ダンス,詩,映像などを駆使し,視覚効果に富んだステージを展開。
どうですか?大分才女な感じ。
やっぱり話題になったのは、様々な音が録音されたTapeを張った弓で奏でるオリジナルのバイオリンや「ドラム・スーツ」と呼ばれた全身のスーツに埋め込んだトリガーを手で叩く事によってリズムを出したりする独特のパフォーマンスでした。でも、僕、彼女の曲がね、好きでした。
僕が初めて彼女のステージに触れたのは’84年の6月の来日時。そういえばこの年はヨーゼフ・ボイスやナム・ジュンパイクまでが来日し、パフォーマンス・アーティストって言葉が輝いていた年でした。
そのステージはパフォーマンス等々よりも、始めて触れた映像と音楽のシンクロ・ステージに関心しっぱなしだった思い出があります。漢字の成り立ちから始まるストーリーも東洋人の僕には当時かなり斬新でしたし、David Van Tieghemのパーカッションがまた素敵でした。(偶然Open前に会場外で煙草をすっていたローリーさんに「大ファンです!楽しみにしてますよ」って声をかけたら笑顔で手を振ってくれた嬉しい初々しい思い出も)。ちなみに彼女はLou Reedの奥様です(NYのOmenっていううどんやさんでご夫婦揃って見かけた事もありました)。
そんな彼女のステージはもちろんDVDにもなっていますのでチャンスがあったら是非。今夜は大好きなアルバムのイントロ曲でもある「Mister Heartbreak 」を。
ちなみにこの曲の入っているアルバム「Mister Heartbreak」に参加している方々はざっとあげただけで・・・William S.Burroughs, Peter Gabriel, Adrian Belew, Bill Laswell, Nile Rodhers, Anton Fier・・・・あ、Talking HeadsのLiveでもバップアップ・シンガー役だったDolette MacDonald嬢も参加してました。彼女は南麻布yellowを大造氏の元、共に立ち上げたMickがNYにいた時に・・・・お会いした時にでもゆっくりと。