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今宵The Trammpsと

The Trammpsというグループをご紹介。

このグループ、僕の中ではフィリー~サルソウル、そして後のハウスへとも繋がってゆく大事なグループなんですが、世の中的にはさほど評価は高く無いようで、いわゆるディスコ・グループっていうレッテルも貼られているようです。

そもそも彼らの世間的な代表曲ってのがこのアルバムにも収録され、もちろん映画の中でも流れたこの曲ですので、仕方ありません。

The Trammps – Disco Inferno (1976年)

やっぱりヴュー数も余裕の3,700万超え。

このグループ、構成員っていうか人数自体も謎なんです。なんせアー写だけでも方向性含めめっちゃバリエーション!っていう分かりづらさ加減だったりします。

でもこちら、フィリー・ソウルの中核を担うミュージシャン集団MSFBのリズム・セクションの中心でもであるEarl Young_アール・ヤング(dr)によって結成された、コーラス+インストゥルメンタル・グループなんです。先ほども書いたようににその後のハウス・ビートにも繋がる(さっきのDisco Infernoもすでに4つ打ち&裏拍ハイハット)、アールの均等かつ弾むようなリズムを軸に、フィリーお約束の華麗なストリングが施されたアレンジと、リード・ヴォーカリスト=Jimmy Ellis_ジミー・エリスの暑い熱いテナー・ヴォイスが組み合わさった至極のダンス・ナンバーを!っていうグループなんです。なので、メンバーの写真もヴォーカリスト達だけだったり、バンド&ホーンズ・チームまで加えたものだったり(それはだんだんMSFBにもなっていくんですが)していて、そのあたりの内情というかゆるさを理解していないと掴みづらいグループなんですね。

「Disco Inferno」といったディスコ・ブームに乗っかったナンバーも、根底に流れているのは純度の高いフィリー・ソウル。70年代フィラデルフィア・サウンドそのものを体現しているグループです。また(曲によってですが)、MSFBのベーストでもあるRon Baker、ギタリストのNorman Harris、ドラマー(&Trammpsの中心メンバーでもある)Earl Youngの3人プロダクション・チーム、Baker,Harris&Young PROD.,INC.のプロデュースって明記されていて、70年代でありながらなんだかミュージシャン主導型グループの感じがカッコよかったです(そのあたりも後のHIPHOPにも受け継がれて行く)。

そうした全国区なディスコ・ヒットもあったお陰でグループとして沢山のアルバムがリリースされています。更に各国産のベスト・アルバムなんかや、CD/レコードそれぞれで編集モノなんかも色々あったと思います。僕はやっぱりフィリー色も濃い1stが好きかな。

The Trammps – Trusting Heart (1975年)

その後日本では何故か『ウルトラクイズ』ってTV番組の主題歌に使われていたこちらも1stに収録。

The Trammps – Trammps Disco Theme (1975年)

やがてHouseへと繋がって行くDance Beatを奏で続けたEarl Young率いるThe Trammps。フィリー・ソウルとして、またハウス・ミュージックの源流としての耳で聞き直して、もしくは聞き始めてみませんか?